【まだ続く天気の子】ネタバレ注意!「悪」を「正義」に変える力
もうあと少しだけ語っておく!
映画「天気の子」は陽菜が晴れ女という
設定で、強く祈ればどんなに雨が降っていようが
局地的に止んで、晴れになる。
しかし、空と一体となった陽菜は
力を使えば使うほど、体が消えていってしまう。
物語の序盤は東京は異常気象により
数日間、雨。
これからの予報もずっと、
雨。。
映像もなんとなく暗く、
そこに一筋の太陽の光が差し込むだけで
登場人物だけでなく
映画を見ている人でさえ、
気持ちが明るくなる。
つまり、この時点で
晴れ=明るい
雨=暗い
もっといえば
晴れ=正義
雨=悪
という設定が出来上がっていく。
しかし、物語が進むにつれて
正義と悪が逆転してしまう。
そう、陽菜というヒロインが
「生きる」ということは「雨」が
絶対条件であったのだ。
徐々に観客も、「雨」が完全悪から
正義に変わっていく。
そして圧巻だったのは
クライマックスで
帆高が陽菜を迎えにいくシーン。
陽菜がいなくなった世界では
「晴れ」が続く。
晴れ=正義のはずが
ヒロインを思えば思うほど
晴れ=悪に近づいていく。
そんな中、
帆高が陽菜を空の世界から
連れ出したシーンは
セリフなどいらなかった。
今まで「晴れ」だった天気が
急に「雨」に変わったのだ。
セリフはなくても
観客全員が理解できた。
「あぁ、二人は結ばれたんだな。
陽菜が帰ってきたんだな。」
須賀さんや凪の表情が映った時も
セリフはない。
だけど、心の声は皆一緒だった。
常識的にプラス、正義と捉えられることも
視点を少し変えるだけでマイナス、悪となる。
今回は「雨」を悪から正義に変えていき、
最後は完全に「雨」=正義に変わっていたと
僕は考えた。
少しずつ非常識が
常識に変わる。
そんな意味でも「天気の子」は
本当によく描かれた作品だと思う。
やっぱり、、、
もう一度見にいきたい(笑